【マラソン】カーボローディングの劇的効果と方法を原理から考察【ゼリー】

マラソンでの後半バテてしまい、身体に力が入らなくなってしまった。。

こんな経験をした方はいますか?

実はこれ、体内のグリコーゲン(糖質)が減ってしまうことが原因なんです。

それなら体内のグリコーゲン貯蔵量を増やせば後半のバテを防げるんじゃない?

という発想で生まれたのがカーボローディング。(グリコーゲンローディングとも言います)

本記事では、長距離種目に取り組むランナーにとってカーボローディングがどんな効果をもたらすか解説し、最も手軽なカーボローディングの方法をお伝えします。

サッカーやバスケ、テニスなどを行う選手にとっても参考になるかと思いますので、ぜひ読んでいってください。

カーボローディングとは?(グリコーゲンローディングとは?)

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カーボローディングとは、試合の数日前から「炭水化物」を積極的に摂ることで体内のグリコーゲン(糖質)量を増やそうというもの。

体内にはだいたい2000kcal程度のグリコーゲンが貯蔵されていますが、カーボローディングによってこの貯蔵量を数百kcal程度増やすことができます。

 

カーボローディングの効果

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カーボローディングを行うことにより、マラソンで「バテ」がくるまでの時間を、5~10km程度後ろにずらすことができます。

要するに、いつもなら30kmくらいでガクッとペースが落ちてしまっていたのを、35~40km地点まで維持できるようになるということです。

カーボローディングに成功すれば、マラソンのタイムを数分~数十分は短縮できるでしょう。

すごいでしょ?

 

なぜ糖質?脂質じゃだめなの?

もちろん、脂質もエネルギー源として利用されます。

体重60kg、体脂肪率10%のランナーであれば、脂肪から得られるエネルギー量は

6000g × 9kcal(脂肪1gあたりのカロリー) = 54000kcal となり、

グリコーゲン量が2000kcal程度であることを考えると、脂肪の貯蔵量は桁違いに多いことがわかります。

じゃあわざわざカーボローディングなんかしなくても、脂質のエネルギーが余ってるからいいんじゃん?

そんなことを思っていた時期が、僕にもありました。

 

グリコーゲン量とパフォーマンス低下の関係

ここが問題。

体内のグリコーゲン量のうち、約40%を使ってしまった段階でパフォーマンスが著しく低下することが明らかとなっています。

つまり800kcal程度の糖質を消費したところで、身体に力が入らなくなってしまうわけですね。

 

ランニング中に使われる糖質と脂質の割合

息が切れない程度の運動であれば脂質と糖質の利用される割合は1:1程度。

1km走った時に消費されるエネルギーは体重1kgあたり1kcalなので、体重60kgの人がゆっくりとしたペースでマラソンを走った場合の消費カロリーは42km × 60kcal = 約2500kcal

このうち半分は糖質からエネルギーが供給されるため、
約2500kcal ÷ 2 = 1250kcal

マラソン中、糖質1250kcaがl消費されます

ここで、疲労が顕著に現れるのは体内に貯蔵されている糖質のうち40%が消費された時であるため、

2000kcal(体内に貯蔵された糖質の総エネルギー量) × 40% = 800kcal。

 

・・・意味わかりました?

要するに、マラソンにおける後半の失速はいわば必然的に起こるのです。

 

マラソンでは25~30km地点あたりから急に力が入らなくなりますが、これはグリコーゲンの貯蔵量のうち40%以上を消費してしまったことが原因です。

ちなみにランニングペースが上がると糖質を消費する量が増えますので、速いペースだと15km程度の距離であっても800kcal以上のグリコーゲンを消費してしまうことがあります。

 

カーボローディングへの反対意見

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一方で、カーボローディングには効果がないとする意見も存在します。

カーボローディングは体重の増加を伴う

グリコーゲンは水分と一緒に貯蔵されます。割合にして、グリコーゲン:水分=1:3。

仮に300kcalのグリコーゲンを余分に蓄えるとなると、

300kcal ÷ 4kcal =75g (余分に蓄えられるグリコーゲン量)

75g × 3 = 225g (グリコーゲンと一緒に蓄えられる水分量)

となり、糖質と水分合わせて300g体重が増えることになります。

糖代謝が亢進してしまう可能性

体内に貯蔵されるグリコーゲン量が多くなると、身体が優先的に糖質を使うようになるそうです。

要するに、せっかく貯めたグリコーゲンを無駄遣いするようになってしまうということですね。

まるでお金を余計に持ってしまった人間のようです。

日本食はそもそも高炭水化物食である

日本人は白米を好んで食しますが、言わずもがなこれは炭水化物です。

カーボローディングでは食事内容の70%以上を糖質にする必要がありますが、日本食にはすでにこれくらいの割合で糖質が含まれており、すなわち日本人は日頃からカーボローディングのような食事を摂っていることになります。

そのため、これ以上糖質の摂取量を増やしてもグリコーゲン貯蔵量は増えないのではないか、という意見もあります。

 

カーボローディングの効果、反論まとめ

カーボローディングに成功すれば、より長い距離をバテずに走れるようになります。

一方で体重が増えたり、糖質を無駄遣いするようになってしまったりするといったデメリットも存在するため、必ずしも効果を体感できるとは限りません。

 

とはいえ僕個人としては、体重が増える、無駄遣いするようになるといったデメリットより、

グリコーゲン量が増えるというメリットの方が圧倒的に大きいと考えています。

体重の増加量も数百グラム程度とたかが知れていますし、糖質の無駄使いも、貯蔵量が増えることと比べればたいした問題ではありません。また日本人の食事内容についても、現代においてはそれほど高炭水化物食ではありませんから。

僕はカーボローディング推しです。

 

カーボローディングが有効であると考えられる種目

上記した内容を踏まえると、試合中の走行距離が10km以下の種目においてカーボローディングは効果がなさそうです。

効果がありそうなスポーツは、

陸上競技であればハーフマラソン以上、球技であればサッカーやバスケットボール、テニス、ハンドボール、ラグビーなどですね。

運動の時間が1時間を超えるようなスポーツの場合、カーボローディングは効果を発揮するでしょう。

カーボローディングの方法

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それでは、カーボローディングの方法について解説します。

試合3日前から高糖質食を食べましょう。

これだけで、体内のグリコーゲンを増やすことができます。非常にシンプルですね。

ちなみに、必要な炭水化物量は以下のように算出することができます。

ランナーズワールドの記事によると、カーボローディング中の食事は、摂取するカロリーの85~95%が炭水化物になるように、とのこと。

Runner’s World: Fill ‘Er Up
(訳)摂取カロリーの85~95%が炭水化物からになるような食事をとるべき、とカッツは語ります。ライアンは体重1kgあたり9gの炭水化物を摂るのがオススメとしています。これは例えば50kgのランナーにとっては440g(1760kcal)の炭水化物となります。

※炭水化物1g = 4kcal 

カーボローディングに必要な1日に炭水化物は、体重1kgあたり9gだそうです。体重54kgの私の場合は、1日あたり 54 × 9g = 486g = 1944kcal の炭水化物摂取が推奨されています

参考 カーボローディングの必要性とカーボ摂取目安量

例えば体重60kgのランナーの場合、540gの炭水化物を摂る必要があります。

お米に換算すると、なんと4.7合!凄まじい量ですね。

これだけの炭水化物を摂るのは決して簡単ではありませんし、精神・内臓共に負担がかかります。最悪の場合、コンディションを崩し、試合でのパフォーマンスをかえって下げてしまうこともありえます。

そこで僕が現役ランナーの時には、手軽かつ安全な方法として、エネルギー補給サプリを利用していました。

毎回の食事にエネルギー系ゼリーを1本足すことで、合計130gもの炭水化物を補助的に摂ることができます。これでご飯の量は3.3合でOKになり、カーボローディングが非常に行いやすくなります。

試合の3日前から、3本×3日+当日の朝1本=10本。

エネルギー系ゼリーとして有名なウィダーインゼリーなら、およそ1500円ほどのコストで手軽にカーボローディングに取り組めます。

 注目  エネルギーを補給するゼリードリンクを比較!おすすめはどれ?

↑こちらの記事で、おすすめのゼリードリンクについて比較、検討を行っています。レース前のカーボローディングのみでなく、マラソンのレース中やその他競技の試合中に飲むことを想定したゼリーを紹介しています。

結論から言えば、ウィダーinゼリーで問題ありません。

まとめ

試合の距離が15km以上、あるいは試合時間が1時間を超えるようなスポーツの場合、カーボローディングは後半のバテを抑える効果が期待できます。

一方で短距離種目や中距離種目の選手にとっては効果が感じられないどころか、体重が増えるという悪影響さえあるため、行わない方が得策でしょう。