
僕は賭け事にめっぽう弱い。
セブ島に来てから何度かウォーターフロントのカジノへ行ったのだが、その度お金を失い消沈して帰った。
[adsense]
photo by Matthew Powell(CC-BY SA)
一戦目・・・
セブ島に来て1週間ほど経った頃、同じ職場の人に連れられカジノに突入した。
その当時の僕にはまだ日本の物価感覚が残っていたため、1000ペソ(2400円)を気軽にコインに替えて賭けに挑んだ。
結果、開始10分で敗北した。
二戦目・・・
一戦目からひと月ほどが経過した頃に、前回の雪辱を晴らすべく、再びウォーターフロントホテルに満を持して突入した。
前回安易に1000ペソを消化してしまった反省を活かし、今回は500ペソ(1200円)だけコインに替えた。
結果、開始5分で敗北した。
三戦目・・・
三度目の正直。
前回、前々回の反省を活かし、今回はクールに繊細、500ペソ(1200円)を小額ずつ賭けていく戦略にかえた。
頃合いを見計って200ペソを賭け、見事700ペソに手持ちを増やした。
一発目当てたことで勢いづいたようで、その後もあれよあれよと勝ちが続く。
気付けば手持ち2500ペソまで増え、その時点でトータルの負け分を取り戻したことに興奮した。
いよいよ僕もカリスマギャンブラーの仲間入りか。
そう慢心した矢先、悲劇は起こった。
それまでの調子の良さから一転、2回、3回と負けが続き、ムキになった僕はどんどん掛け金を上げていった。
持ち金の半分以上を失い、いよいよやけになった僕は残りの持ち金すべてをその次の回に賭けた。
今日の俺はついているのだ。負けるはずがない。
愚かな思い込みも虚しく、賭けは外れた。
気付けば手持ち0ペソ。敗北である。
結局、負け金が2000ペソに増えただけだった。
このショックから立ち直るのには、2日を要した。
いよいよ負けられない4戦目・・・

先日、4度目の戦いを挑みに、決戦の地「ウォーターフロントホテル」へと乗り込んだ。
そう、クレジットカードのお金がおろせず死にかけた、あの時である。
圧倒的背水の陣を組み、なけなしの全財産1000ペソ(2400円)を投入した。
小さく負けてジリ貧するくらいなら、いっそ派手に散ってやる。。
絶対に負けられない戦いが、始まった ー
スポンサードリンク
単純明快。ゆえに奥深さが宿るゲーム「赤白」
ギャンブルにはスロット、ブラックジャック、ルーレット等様々な種類が存在する。
その中でも もっぱら僕らが身を投じてきたのは、玉を落とし白と赤のマスに入った数を当てるゲーム、通称「赤白」である(僕らの間で勝手にそう呼んでいる)。
赤白のルールを簡単に説明しよう。
上部に小さな穴が開いた透明なハコがあり、その中に、玉を3つ投げ入れる。
正方形なハコの底は囲碁の木目のように区切られ、それぞれのマスは赤、白と規則正しく塗られている。
その赤白のマスに、投げ入れた玉がどう収まるのか。それを当てるゲームだ。
投げ入れる玉の数は3つ。つまり奇数であるため、すべての玉がマスに収まると、赤、白どちらかに必ず偏ることになる。
その偏りが白か、赤か。これを当てることができれば、掛け金の2倍を受け取ることができる。
「アイコのないじゃんけんで勝ちか負けかを賭ける」くらい単純なゲームだが、この単純さが、実に奥深い。
※ちなみに、そのマスの中には☆印がついたところがあったり、同じ色に3つ入ると7倍というルールもあったりするが、ここでは説明を省く。
いざ、決戦開始。

換金所で持ち金1000ペソをすべてコインに変え、高まる気持ちを抑えつつ 台の前についた。
以前なら、台についた瞬間「景気付けに、赤!」とか言って雑に賭けて惨敗していたが、
今日の僕は冷静沈着、摩訶不思議。単細胞は卒業したのだ。
すぐに賭けるような愚かなマネはせず、ゲームの進行を静観した。
赤、
赤、
白、
白、
赤、
白、
赤、
赤、
赤、、、
赤
ここだ。
これまで、出る色は赤白ほぼ均等にばらついていた。それが今 4回連続で赤が続いている ということは、きっと次の回に白が出て、赤白の出目の均衡が保たれるに違いない。
そう考えた僕は、すかさず白に200ペソを賭けた。
数十秒後賭けが締め切られ、ハコの中に玉が投げ入れられた。
1つ目、
赤。
2つ目
白。
3つ目、、、
白。
やっぱりだ!!
まず一勝!!!
手持ちは1200ペソに増え、一気に気持ちが大きくなりかけた。
おっと、ここで調子に乗ってしまってはいけない。
これまでの敗北の原因を思い出せ、俺。
冷静に、ことを運ぶのだ。
今回こそは、確実に勝利し続けなくてはならない。浮ついていたら、簡単に足下をすくわれてしまう。
逸る気持ちを抑え、再び場を静観することに集中した。
その後も玉の偏りに注意を払いつつ、頃合いを見て賭け続けた。
幸先はよかったものの、さすが「赤白」、簡単には攻略させてくれない。「勝てる」と踏んでコインを場に置いても、予想に反して逆をつかれてしまう。
勝っては負け、また勝っては負けという「赤白」との押し問答を、2時間ほど繰り返した。
そろそろ精神的に参ってきたころ、
いよいよ、その日一番の山場が訪れた。
玉の偏り
序盤こそ玉は均等に割れていたものの、後半に進むにつれ、玉は赤に偏りはじめていた。
しかし、それでも4〜5回赤が続くと自然に白が導かれ、それ以上赤が続くことはなかった。
そんな中、この日初めて、6ゲーム連続で「赤」が続いたのだ。
赤が6ゲーム連続で続く確率を単純に計算すると、
1/2 × 1/2 × 1/2 × 1/2 × 1/2 × 1/2 = 1/64
さらに、次も「赤」となる確率ともなれば
1/64 × 1/2 = 1/128
実に、1%未満である。
ここしかない。
僕は白に、その日最大の掛け金となる600ペソを賭けた。
これに勝てば、その日の目標にしていた勝ち分1000ペソという額に到達する。
ドクン…ドクン…
鼓動が早まる。
1個目
白
2個目
白
っっっっしゃーーー!!!
自分の勝ちを確信し、
ぬか喜びをしたのもつかの間。
次の瞬間、信じられないことが起こった。
3個目に投入された玉は不穏な軌道を描き、既にマスに収まった玉に直撃。
その衝撃でマスからはじき出され、2個目の玉が再び蘇った。
う、うそだろ・・・まさか・・
そんなこと・・ある・・・わけ・・・
2個の玉はハコの中を暴れ回った後、
無情にも、赤のマスへと収まった。
僕の負けである。
・・・

負けた・・・。
これで、所持金は800ペソ。
勝ちから一転、200ペソのマイナスである。
さらに、2時間の戦闘で心身は疲弊し切っており、集中力は限界を迎えていた。
今日も、、今日も、負けるのか・・・。
その時僕は、絶対に負けられない戦いに、屈しようとしていた ー
つづく。
もしこれからセブ島へ行こうと考えているなら、日本にいるうちにオンライン英会話でマンツーマンレッスンを受けて、英語に慣れといた方がいいですよ。
【経験者】オンライン英会話は安いし効果高い。無料体験ありの厳選12社【スカイプ】
無料体験レッスンを2回受けるだけでも、英語に対する耐性がまるっきりかわります。
[adsense]