こんにちは、ななです。
最近また陸上・マラソンの競技力向上についての記事を書き始めました。
ブログの更新情報をtwitterやfacebookで伝えるとわざわざ見てくれている方がいらっしゃり、また今年に入ってからはGoogleからの検索流入も増え、まことに嬉しく感じています。
しかし、そんな中で最近ひっかかっている事がありましたので、今日はそのことについて書きます。
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分かりやすくするほど、学術性が薄くなる。
僕は大学院でスポーツ生理学を専攻しており、勉強の甲斐あって人よりもこの分野については詳しいです。
だからこそこういった場で記事を書こうと思い立ったわけですが、一方で僕がこのブログに書いている内容は、実は、生理学者から見たら鼻先で笑っちゃうような内容なのです。
例えば、僕が昨日更新した記事の中で
サブスリーを達成するために足りていない要素は、選手のタイプによって異なります。
【スピードタイプ】
マラソンの前半はキロ3分50秒で楽に走れるんだけど、後半の失速が著しい人がスピードタイプにあたります。
→このタイプの人は、スピードは十分ですが体力が足りていないことが課題です。
【体力タイプ】
マラソンの後半それほど大きく失速しないけど、キロ3分50秒で走るのがきつく感じる人が体力タイプにあたります。
→このタイプの人は、体力は十分ですがスピードが足りていないことが課題です。
このように書いたのですが、生理学を専攻する人が読んだら、そもそもスピードタイプってなに?って言ってくると思います。
上記内容を生理学チックに表現すると
スピードタイプ→筋線維組成の割合が速筋に偏っている、あるいは長年のトレーニングにより速筋線維が発達している選手
体力タイプ→筋線維組成の割合が遅筋に偏っている、あるいは長年のトレーニングにより遅筋および速筋の持久性能力が高まっている選手
こんなかんじの言い回しになると思うんですけど、マラソン後半の失速が大きいからって筋線維組成の割合が速筋に偏っていると決めつけている部分はかなり強引ですし、もっと言えば、それぞれのタイプで適する練習メニューが違うなんていうのは、学術的根拠に非常に乏しいわけです。
※もっともっと言えば、速筋線維の発達ってなに?筋横断面積が広いことをいってるの?それとも解糖系酵素活性に代表される瞬発系代謝酵素活性が増大していることをいってるの?とかっていうような突っ込みどころもまたまた出てきて、、、と無限突っ込み地獄に。
そんな、見る人が見れば突っ込みどころ満載な内容を自信ありげに語ってて、はたしていいのだろうか。と。
いま、ちょっと悩んでいます。
なんでこんなことを言いだしたのかというとですね。
そもそもなんでこんなことを言いだしたのかというと、ついさっきブログ村のマラソンカテゴリーに登録しているとあるブログを読んでたんですけど、なんかもう、記事内で言ってることがめちゃくちゃだったんですね。
主張に対する根拠がぺらっぺらで、お前それ思いつきで言ってんだろ。適当なこと言うなよ。と突っ込みたくなること受け合いな内容だったんです。
それなのに、ブログの管理人はめっちゃドヤ顔で持論を語ってて。
しかも悲しいことにそのブログ、わりと人気みたいで。コメント欄には「いつも参考にしています!!」なんていうコメントもあったりして。いや参考にしちゃダメでしょ。って。
そんなのをみていたら、ふと、自分の方のブログは大丈夫なのか?ひょっとして、端からみたら同じことをしてるんじゃないか?という思いにかられたのです。
学術と現場の距離感

三重県、なばなの里にて撮影
そもそも、このジレンマはずっとありました。
トレーニングの現場で感じたことを語ろうとしても、学術的な根拠に乏しくなってしまう。
それに、トレーニングを生理学的に解説し、正確に伝えようとすると専門用語を大量に使わなければならなくなり、そんなことをしてたら一般の方々には理解できない内容になってしまう。
かといって、耳に優しい言葉ばかり自信ありげに語るような奴にもなりたくない。
うーん。。。ほんとどうしたらいいんだろ。
まとめ
すいません、愚痴を聞いていただきありがとうございました。
このモヤモヤはこれからも僕の頭を悩ませそうですが、これからも専門用語とキャッチフレーズの狭間をいったりきたりしながら、できる限り多くの人に伝わるような記事を書いていきたいです。
もし僕の記事の中でしっくりこない表現などありましたら「これってどういうこと?」ってきいてください。コメント欄にてお待ちしています。
あーちょっとだけすっきりしたー。
それではまた☆
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