前回、各練習メニューが身体に残す疲労の違い【マラソン】という記事をかいた。
実は、練習メニューと同じくらい、練習を行う路面には気をつかってほしい。
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もくじ
路面の種類
コンクリート
タータン
土
芝生
砂利
砂浜
ウッドチップ
など、いろいろな路面上で練習は行われる。
その中でも、コンクリート上での練習が中心だという人は多いだろう。僕も以前は、コンクリート上でばかり走っていた。
しかし。

photo credit: A. Currell(CC-BY SA)
疲労、ひいては故障という観点から考えると、コンクリート上での練習は非常ーーーによくない。
というか最悪だ。
コンクリートが練習に適さない理由
理由は単純。
固過ぎるから。
長距離では、何万回、何十万回、何百万回もの接地により身体を前に押し進めていく。その間、身体を重力から支えてくれるのは脚だ。
僕たちの脚には優れた緩衝機能が備わっているが、コンクリート上での雑な走り込みには耐えられない。
実際、コンクリート上でばかり走っていて、足を痛めてしまった経験のある人も多いだろう。
「ちょっと脚痛いかも…」

photo credit: Jørgen Schyberg(CC-BY SA)
そう思いつつチームメイトの視線を気にし、コンクリート上でのペース走に参加した。
結果、故障を悪化させ、数ヶ月を棒に振ることになった。
その後走れずにいると、チームメイトから、まるでさぼっているかのような扱いを受けた。
陸上は個人競技だ

photo credit: elBidule(CC-BY SA)
自分が行った練習のすべてが、自分の結果としてあらわれる。
従うべきは脚が痛いという自分の身体の声であるはずなのに、なぜチームメイトの目を気にする必要があったのだろう。
「組織の輪を乱すな」と言う迷惑な選手もいるが、じゃあ組織の輪を乱さないように無理をして、怪我することが正しいのだろうか?
違うだろう。
コンクリート、ダメ。絶対。
失礼、個人的な話をしてしまった。
ともかく、コンクリート上での練習は”可能な限り”避けてほしい。
駅伝やマラソンではコンクリートの上を走るが、だからといってわざわざコンクリートに脚を慣らす必要などない。
慣れる前に壊れるから。
練習に最も適している路面

photo credit: JD Hancock(CC-BY SA)
練習場所に最適なのは芝生。
公園などの土はやはり固すぎる(それでもコンクリートよりマシ)し、
逆に砂浜では路面からの反発がなさすぎる。
その点、芝生はちょうどいい固さだ。ジョグをするにもいいし、その気になればポイント練習だってできる。
また、あまりメジャーではないが、ウッドチップも練習場所として優れている。
経験談
ぼくは大学院時代、練習の9割以上を芝生の上で行っていた。
大学時代はコンクリート上で練習をしていたせいで故障や不調が絶えなかったが、大学院時代から芝生で練習するようにしたところ一切故障しなくなり、自分でも驚くほど順調に練習を積む事ができた。
結果、3年振りに5000mの自己ベストを更新した。
「近所に芝生なんてないよ」
練習環境に恵まれない人もいるだろう。実際、日本はコンクリートジャングルだ。
それでも僕がとにかく伝えたい事は、
”脚に優しい路面を走るようにする”
という工夫を怠らないでほしい、ということだ。
まとめ
コンクリート上での練習をやめ、芝生か、ウッドチップの上を走るようにしよう。
そうすれば、今までしてきた怪我のほとんどは防ぐことができる。そして、自己ベストを軽々と更新できるだろう。
「如何に身体をいじめるか」
ではなく、
「如何に故障を避けるか」
をきちんと考える事が、自己ベストへの最短距離である。
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