陸上,マラソン|練習後の疲労状態から回復するためにすべきこと【プロテイン】

これまで、“疲労させること”よりも“疲労から回復すること”を意識することの大切さを繰り返し述べてきた。

自己ベストを更新するために意識するべきたった一つのこと

各練習メニューが身体に残す疲労の違い

ところで、ひとえに疲労といっても、

  • マラソン直後の疲れ
  • 100mを全力疾走した後の疲れ
  • 激しい運動をした翌日の疲れ
  • 仕事(勉強)後の疲れ

などさまざまな種類があり、それぞれで原因はまったく異なる。

これらのなかでも、ランナーにとって特に身近なものは「練習後の疲労」であることから、

今回は強度の高いトレーニングを行った後、次の練習に備え行うべきことを紹介する。

※疲労を回復する方法としては栄養摂取、マッサージ、睡眠などが考えられるが、今回の記事では栄養摂取に着目する。

 

 運動後に適切な栄養を摂取することの意義

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photo credit: Bruce Tuten(CC-BY SA)

練習直後の疲労の原因には、

  • 筋内に蓄積したリン酸やADPなどの疲労物質
  • エネルギーの枯渇
  • 筋肉の微細な損傷

などがある。

適切に栄養素を摂取することによって、このうちエネルギーの枯渇、筋肉の微細な損傷を解消することができる。

では、どのような栄養素が、エネルギーの枯渇や筋肉の微細な損傷を治すのに役立つのだろうか。

 

エネルギー(糖質)の枯渇を解消

身体内のエネルギー供給は脂質糖質が中枢を担っているが、特に重要なのが糖質だ。

筋肉には常に一定量の糖質(グリコーゲン)が蓄えられているが、運動時にはこの糖質が主役となってエネルギー供給のシステムを調節する。

そして、運動により筋肉内の糖質量が減ってしまうことで「疲れ」を感じ、パフォーマンスが低下することが知られている。(いくら脂質が余っていても、糖質が枯渇すると、身体に力が入らなくなってしまうのだ!)

激しい運動をした後に糖質を補給しなければ、疲労からの回復が遅れてしまい、次の日の練習に支障がでてしまうこともある。

(ちょっと余談)マラソンにおける”30kmの壁”

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photo credit: Darren Hester(CC-BY SA)

フルマラソンを走った多くのランナーが、“30kmに壁がある”と言う。

実はこれには、上記した糖質の枯渇が関係している。

筋肉内に蓄えられる糖質には限りがあり、ちょうど30km走ったあたりで糖質が枯渇し、疲労困憊に陥ってしまうのだ。(糖質の貯蔵量はおよそ1500~2000kcal)

ランナーの間で広く知られる“カーボローディング”はその点に着目し、マラソンなどの3日前から糖質を多く摂取することで、試合中のエネルギー切れを防ごうと考案されたものである。

 関連  マラソン前の食事を工夫。カーボローディングの劇的効果と方法【ランニング】

 

運動後、糖質を摂取するタイミングはいつがベスト?

筋肉内の糖質(グリコーゲン)は特に高強度の運動を行った時に激しく消費されるため、高強度のトレーニングを行った後には消費した糖質を補給しなければならない。

ところで運動後、どのタイミングで糖質を摂取するのが最も効果的なのだろうか?

 

【問題】

同程度の競技力の選手3人が同じ強度の運動を行った後、

  • Aくんは運動2時間後
  • Bくんは運動1時間後、
  • Cくんは運動30分後

に同じ量の糖質を摂取した。

3人の中で、最も筋グリコーゲンの回復が早かったのは誰だろうか。

 

・・・

 

答えは、運動30分後に糖質を摂取したCくん。

運動直後に糖質を摂取することで、筋内のグリコーゲン(糖質)合成がより活発に行われることが明らかとなっている。

つまり疲労からいち早く回復するためには、運動後30分以内に糖質を摂取することが重要である。

一方で、運動直後に消化・吸収に時間のかかってしまうモノを食べていては、元も子もない。

それに、激しい運動をした直後は内蔵もダメージを受けているので、できるだけ消化器系に負担がかからず、なおかつ吸収の早いものを摂取することが望ましい。

 関連  ランニング後はこれを飲め!陸上・マラソン選手に最適なプロテインを紹介

 

筋肉の回復

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photo credit: Rikard Elofsson(CC-BY SA)

 さて、今度は「筋損傷からの回復」について。

高強度トレーニングを行うと、メカニカルストレスにより筋肉は微細に損傷する。

また、筋肉内では常に分解と合成が行われているが、運動直後では一時的に分解が促進し筋肉が破壊されてしまうことが明らかになっている。

ライバルに差をつけるためには、筋肉の分解を1秒でも早く食い止めることが鍵だ。

タンパク質摂取は筋肉の破壊をストップする

たんぱく質を摂取し血中のたんぱく質濃度が高まることで、筋肉の分解を抑えられることが明らかになっている。

そのため、筋肉の分解を抑制するには、運動直後に素早くたんぱく質を摂取することが重要である。

 

ただしこれは、運動直後に肉を食えと言っている訳ではない。

例えば運動直後にステーキを食べたとしても、胃での消化に時間がかかってしまう。ステーキのタンパク質が血液に十分行き渡る頃には、とっくに筋肉は破壊されボロボロになっているだろう。

そこで活用してほしいのが、プロテインだ。

プロテインは摂取してから吸収までが抜群に早いため、運動直後に飲むことで筋肉の分解を抑えることができる。もちろん、摂取したたんぱく質は筋肉の合成にも使われる。

僕は長距離ランナーだったが、運動後にはプロテインを飲むようにしていた。その甲斐あってか、チーム内でも僕は疲労からの回復が早い方だと言われていた。

長距離選手がプロテインを飲むと、無駄な筋肉がついて身体が重くなってしまうとか言ってる人がいるが、そんなもんは嘘だ。

プロテインは、「トレーニングの効果を最大化してくれる加工食品」です。

トレーニングが「競技力を高めるために行うもの」であるかぎり、プロテインを摂取することが、プラスに働くことこそあれど、マイナスに働くことなんてありえません。

参考:【論破】プロテイン飲むと太るなんて大嘘!!長距離ランナーも練習後はプロテインを。

「プロテインを飲むと太る」なんていう根も葉もない情報を鵜呑みにして、必要な栄養素を摂らないような選手が、速くなれるはずがない。

 

おすすめは、糖質とタンパク質を含んだ”リカバリー特化”のプロテイン

以上、激しい運動をした直後に糖質とたんぱく質を素早く摂取することがいかに大切かを解説してきた。

僕から言わせれば、運動直後に糖質・たんぱく質を摂取することはマスト。これをしないというのは、速くなるつもりがないのと同意である。

練習後に飲むプロテインとしておすすめなのは、リカバリーに特化したものだ。各社さまざまなリカバリープロテインを製造しているが、それらの中で最もコスパに優れるのは、ウィダーのリカバリーパワープロテインだろう。

このプロテインには、練習後に摂取すべき糖質・たんぱく質がしっかり含まれている。他のプロテインと比べて値段も安い。ウィダーの製品ということで、品質も保証されている。

高強度トレーニングを行う日に限らず、練習をするときにはリカバリープロテインをザバスプロテインシェーカー (500ml)に入れて持っていき、練習後に飲むようにしよう。リカバリープロテインを飲むだけで、筋肉の回復を強力にサポートする栄養素を、素早く補給することができる。

 関連  陸上、マラソン選手が練習後に飲むべきプロテインを一挙紹介

こちらの記事で、おすすめプロテインを3つ紹介している。この記事を読んでプロテインを飲む気になった人は、参考にしてほしい。

国内トップアスリートの90%近くがサプリメントを摂取している

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我が国のトップアスリートのサプリメント使用状況|国立スポーツ科学センター

国立スポーツ科学センターのデータによると、20歳以上の国内トップアスリートの90%近くが、サプリメントを利用している。

その目的は「疲労回復」だ。

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まとめ

高強度運動直後の身体は、とにかく栄養を欲している。失われた糖質を補充するため、また筋肉を回復させるため、

運動直後に素早く糖質とタンパク質を補給しよう。

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