ゾンビ村の日本に帰るのが怖い。〜ポカラからカトマンズに帰り、お金おろせなくなるとこまで〜

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旅に関して。

旅に出てからはや2ヶ月。セブ島にいたころも合わせると、海外にでてから8ヶ月の月日が流れた。

この海外生活を通して学んだことは五万ほどあるけど、日本に帰った後、その五万のうち、いったいどれだけを失わずに持っていられるのだろう。

日本に一刻も早く帰りたいと思う反面、日本に帰ることで大切なことを失ってしまうのが怖い、今日この頃。

 

みなさまいかがお過ごしでしょうか、ななです。

 

一言でいって、旅は、予想以上に僕を僕にした。

今の僕は、いままで生きた中で一番、僕をしている気がする。

今までの僕が僕でなかったのかと言えばそれは違うけど、むしろ日本にいた頃も僕は全力で僕をしてきたと思うけど、

なんというか、今、自分のことをとても素直に理解できている気がする。

前までは、自分の心の中はブラックボックスになっていて、それを探ろうと思ったら、ブラックボックスの中に手だけを突っ込んで、心を触って、それがいったいどんな形をしているのか、ただただ予想することしかできなかった。

だけど、旅に出てから、少しだけ、そのブラックボックスが透けて見えるようになった。完全な透明ではないけど、ときどき、ぼやーっと、そのハコの中身がみえるようになった。

 

脳みその真ん中に入り込めてる感覚って、分かるだろうか。

普段は脳みそのほんの表面しか辿れていなくて、自分でもそのことを強く自覚しているんだけど、

ときどき、ヌルっと脳みその一番深いところに思考が入り込めるときがある。

自分の内面に一点集中できてる瞬間、というのだろうか。

 

旅に出てから、そんな、濃い時間が増えた。

 

この濃い時間は、自分が心から楽しい・ワクワクすると思えることをやっているときや、土壇場のキワのキワ、あるいはしょうもないことにおもっくそ腹を立ててる時などに、ジュワッと脳内に訪れる。

旅をはじめてからというもの、そんな自分の真ん中を感じ取るために不可欠な、僕の中の喜怒哀楽が、水を得た魚のように活き活きと暴れ回っている。(最近では、怒が多い。笑)

これはこれで疲れることも多いのだけど、けど、人生において今過ごしているこの濃い時間は、とても大切な時間であることを、確信している。

 

そして、日本に帰った後、この濃い時間が薄まってしまうのが、こわい。

 

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ちなみに僕の今年のテーマは断捨離です。どうぞ末永く、よろしくお願い致します。

 

 

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さて、それではトレッキングを終えた僕とおねーさんの行動を追っていくとしましょう。

 

トレッキングにより心身ともに疲れ果てた僕たちは、平穏な街ポカラで数日間、老夫婦のような日々を過ごした。

昼前に起き、近所のおいしい日本食レストランで朝食兼昼食を食べ、近所の湖周辺を散歩し、ちょこっと土産屋を冷やかし、つかれたらバーでカクテルを飲む。

そんな夢のような時間は瞬く間に過ぎ、いよいよ、おねーさんが日本へ帰ってしまう時が迫ってきた。

 

僕としてはこのままあと1週間くらいポカラに沈没していたかったのだけど、おねーさんがカトマンズへいくというので、しかたなく僕も一緒についていった。←一人でポカラに沈没するのが寂しかった。

再び猛烈な車酔いに苦しみながらなんとかカトマンズへと辿り着き、カトマンズでもまた土産屋を冷やかして過ごした。

 

そして、そろそろ寂しくなった財布に現金を補充しようかなぁと思い立ち寄ったATMで、この旅一番の試練が待ち受けていた。

 

ATMにクレジットカードを挿入し、暗証番号を入力。

手数料をおさえるため引き落とせる最大の金額を入力し、決定ボタンを押す。

いつものようによどみなく、僕は海外キャッシングを終えようとしていた。

しかし、画面に表示されたのは

 

 

「引き落としができません。銀行に拒否されました」

 

 

の文字(英語)

 

 

はぁ?このATM、壊れてんじゃねえの。

 

そのときは、てっきりこのATMがおかしいのだと思っていたのだが。

 

ここから、僕の長く苦しいクレジットカードトラブルが始まったのだった。

 

 

続く。